青空の約束 ~先輩と私の初恋~
カバンからノートを出すと、その一部を破って書いたものを先輩に渡した。
「これ私の番号です!今日みたいに何かあったらいつでも連絡してください!すぐに飛んで行きますからっ」
ガッツポーズのように拳を作って真顔で頷く私をじっと見つめる先輩。
その視線に多少気まずくなり
「ちょっとコンビニ行ってきますね…?」
そう言って立ち上がったとき、ガシッと強く腕を掴まれる。
「今は一人になりたくないとき。だから行くな」
急なことで戸惑いながらも座っていた先輩の隣に座りなおすと、そのままもたれかかり私の肩に頭を乗せる。
先輩の呼吸が感じ取れるほど密着しているこの態勢は、間違いなく私の心臓に大きな負担をかけているに違いない。
「今日バイトは?」
「…や、すみです」
「じゃあもう少しこのままでいさせて。
……吹季、ありがとう」
おかしくなりそうなくらいドキドキが止まらない私のことは気にせず、先輩は目を閉じて眠ってしまった。