青空の約束 ~先輩と私の初恋~




学校から少し離れたところにある一つのカフェ屋さん。


「遅くなってすみません…!」


そう広くはないが二人掛けと四人掛けのテーブルが数席あって、可愛らしいインテリアや小物がレトロな雰囲気でオシャレな店内。


外には綺麗に整理されている花壇に多種の花。


コーヒーなどの飲み物はもちろん、手作りのパンやクッキー、スコーンなどをメニューに出している小さなカフェ屋さん。


そう、ここが私がお世話になっているバイト先。


「あら、そんなに息を切らして…また走って来たの?慌てなくても大丈夫って言ったのに…」


この人がオーナーの響子(きょうこ)さん。

誰にでも優しく笑顔の似合う人で、年齢は50代。ちょっとふくよかな丸い感じの体型が癒しであり、愛しくなるほどとても可愛い人だ。


いつか自分のお店を持ちたいという夢を捨てきれず、結婚後今の旦那さんと一緒にこのカフェを開業したらしい。


でも旦那さんは会社員のため、このお店はオーナーの響子さんと数名の従業員で経営している。



< 6 / 96 >

この作品をシェア

pagetop