青空の約束 ~先輩と私の初恋~




「白石さん、ビール頂きます」


「どうぞどうぞ、飲んでください!あっ、これもたくさんあるので食べてください〜」


「由梨子さん、何か私もできることないかしら?」


「いいのよっ!響子さんはゆっくりしてらして。焼くのは子供達がやってくれるみたいだから私たちも食べましょっ」


夜になりパパ組は初対面にもかかわらず見事にビールで仕上がり、ママ組は久々の再会に話が止まらず盛り上がっていた。


「えっ、凪さんは北高なんですか!?まさか一緒の高校だったなんて…」


「一緒って…?元彼と?」


たまたま当たっただけの勘の鋭いお兄ちゃんに那月と亜子が食いつき、恋愛相談をし始める二人。

というか、今まで彼女がいたことすら聞いたことのないお兄ちゃんに恋愛相談していいのか…


「吹季の家は賑やか(にぎやか)だね」


「そ、そうですか?今日はみんなが来てくれたからですよ」


雰囲気からか、那月と亜子がお兄ちゃんとお肉を焼きながら話してるおかげで自然と先輩と二人っきりになっていた。



< 85 / 96 >

この作品をシェア

pagetop