君は僕のもの
樹の言葉に思い切りあたしの頬も真っ赤に染まってしまう。
どうしようっていう気持ちになって…
妙な汗が手の平にジンワリと感じるような感じもする。
「違うの…本当にちが…っ」
とにかく懸命に否定をするあたしが面白いのか何なのか分からないけど…樹はクスッと笑いながらまた再びあたしの肌に触れる。
そして少しずつ…その樹の大きな手が下着の下へと滑るように侵入する。
「ちょっ!?!?…やぁ…っ」
その手を拒むようにあたしは身体をくねらせながら樹の胸板を力強く押す。
…だけど、
いくらどんな力を振り絞ってもこんな小さな力なんて樹にはビクともしない。
「…嫌だ、ね?本当に嫌なの?』
まだ余裕な表情で樹は笑う。
「ん…っ……待っ…て…」
あたしの胸の先端を弄ぶように樹の左手が触れる。
「待たない」
「そっ…そんなぁ…っ!」
そして暇を持て余している右手があたしの服を交わして背中にスルリと滑りこむ、
いつのまにっ…?
なんて…心の中で焦ってしまう。
「…あっ?!…樹っ」
そのスルリと滑りこんで背中に入った樹の手が、あたしの下着のホックを器用に素早く外した。
「やだやだ…っ!!…樹の変態!エロっ!!」
あたしの心の声は漏れるようにどんどんと口から溢れ出てくる。
もうこうなったらあたしの言葉は止まることを知らずに次々と樹を攻撃する。
…といっても“抵抗”という言葉のが正しいかも。
「勝手に言ってろ」
でも樹はそんなあたしなんて相手にせずに適当にあしらうだけ。