君は僕のもの
「…機嫌が悪い?
何で機嫌が悪いんだろうね…?」
ベッドからダルそうに立ち上がると、不機嫌な表情なままであたしの方へと近づいてきた。
「朝、のこと…
っじゃないよねぇ~?」
ちょっと引きつったような、苦笑いのような顔でそう言うと…
「…大体、愛梨はさ?
本当に意味分かんないんだよ」
ハァっと溜め息をついて樹はあたしのことを呆れた表情で見る。
「わ、分かんないってさぁ!
…あたしには、樹のが分かんないよっ」
何が…?
って表情で樹が見るから…
あと一言だけ付け足して言ってみる。
「…城田さん、」
「ふーん…」
その“城田さん”って言葉で樹の声のトーンが少し上がった。
「でも、関係ないんだよね
愛梨にとっては…、ねぇ』
どこかあたしを試すように、
「…っ」
ちょっと考えてみた。
本当に関係ないのか、本当に自分にとってどうでもいいのか…