君は僕のもの
「…多分、あたし的に佐藤先輩って本当にあぁゆう性格なのかな…?ってね、」
美菜は腕を組みながらそう言うと、何かを考えるような表情をした。
英二先輩が…?あぁゆう性格?
あたしにはさっぱり、意味が分からないような、…気がする。
「どういう、…意味?」
何が何だかよく分からない…、けど。
「んー、愛梨には難しいかもねっ
…とにかく、気をつけて?佐藤先輩には」
あまりにもその『佐藤先輩には』という部分を強調して言うから、あたしも少しだけ危機感?みたいなものを感じた。
「…う、うん」
「よしよしっ!!」
コクリと縦に頷いてそう言うと、美菜はあたしの頭をワシャワシャと撫でるようにして、
「…美菜は戻るよ~、
勝手にずっと座ってたら悪いからっ」
美菜は手を振ると、そのまま自分の席に戻ってしまった。
「とにかく…っ!愛ちゃんは本当、お人よしだから気をつけてね?
…本当、樹もこんなんじゃ心配になるな…っ」
っ?
「ちょっと!…何それ?」
あたしがそう言うと、翔太くんは何も言わないで笑っていた。