君は僕のもの




ふざけてるだろ…っ、


大体なんでアイツと一緒にいるわけ?



つか、資料運べって頼まれたんじゃねーのかよ…



「ったく…っ」



そう、独り言を言って、…俺はそのまま担任がいるだろう、職員室へ向かった。






―ガラガラッ!!



「……おい…っ、」


職員室に入ってすぐ目に止まった、
やる気もなさそうに座っている後姿。




『んあ、…どうした?』


振り返った男、というか担任は、口の周りにあんこをつけて、

その手には団子の串が握られている。




「愛っ…、桐島、桐島にどこの資料室に行けって頼んだんだよ…っ」



愛梨と言っても分からなそうだから、名字でそう聞いて、



すると少し違う方向を見てから、




「…あ〜、桐島?

あのー…、何だっけ?
社会科資料室、2年の階の角にある、…教室だっけ?」



担任のその言葉の“2年の階”の部分が、頭に引っ掛かって離れない。





「…でも、それがどーかしたのかぁ?


…ってお〜い!」




そんな担任の声を無視して、…俺はまた走り出した。



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