君は僕のもの
「…何それーっ!!
やっぱあたしには分かんないわ…、矢上の考えが、」
「あたしにも分かんない…
でもさ!!…もしあたしがこんなこと考えてるなんて知ったら樹、…絶対ドン引きするよぉ」
急な不安に襲われたあたしは着替え終わってタオルを袋にしまいながらそんなことを言い出す。
…でも美菜には『大丈夫』を二回も連続で言われて、無理矢理に大丈夫という結論になってしまった。
「今日の為に…、この水着を買ったんじゃないっ!
…でも、結構愛梨って胸あるんだね~」
なんて言いながらあたしの胸を人差し指で突っつく。
「ちょっ…!?や、やめてよぉっ」
急にそんなことをされてあたしの顔は少しばかり熱くなる。
すると美菜は何かが分かったような表情をして…
「…それだよ、それっ!!」
意味深な事を言う。
それ…っ?
…それって何がそれ?
あたしは首を少しばかり傾げる。
「…愛梨さぁ、嫌だ~とか…、止めて~とか…
よく言ったりしてない?」
美菜にそう言われて、髪をアップにしようとしていた自分の手が止まる。
…ん、