君は僕のもの




案の定…、美菜に会った瞬間あたしはさっきのことについて少し怒っていたわけで…。




「…ごめんごめんっ!…つか、あたし達はちょっと違うところに行ってくるからさ、

愛梨たちは愛梨たちで、…ねっ?楽しんでよっ!…それと、そのまま宿に帰っちゃっていいからっ」


「え…っ!?!?」



もっと言いたいことがあったのに見ればもう翔太くんの方に駆けてって、

あぁ…、そういうことか。


どういうこと…?



うーん…、





「愛梨」

後ろで声がして振り返る、


「…っ!」

見れば水着姿の樹が目の前に、…もうあたしは目のやり場に困る感じで。

同い年なのに…、ましてや自分の彼氏、なのに、この色っぽさは何ですか…っ?



…あー、死んでしまう。

このままだと、あたしは…




「どうすんの…?」


多分あの顔は、『アイツ等いないけど、俺等はどうすんの?』という感じ。


どうしましょう。





「…せっかくだし、その…、海、…行こうよっ」

やっとのことで発した言葉。



でも…、



「いや…っ、ここ海」

苦笑いで地面を指差すと、樹はあたしのそばまで来た。



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