君は僕のもの




「…何か、愛ちゃんと喧嘩でもしたのぉ?」

相変わらず人懐っこい笑顔を俺に向けると、翔太は、ペラペラと一人で話し出す。



「またまたさぁ~、何かしちゃったんじゃないのっ?

…樹くんがさっ!」


そう言うと翔太は屋上の扉を開けて外に出た。




俺は、コイツのこのヘラヘラした性格が何故か未だに好きになれない…


…けどまぁ、

長い付き合いだからもう仕方ないけど。




「愛ちゃん、何か今日、変じゃねっ?!」


翔太もきっと…、

っていうか確実に今日の愛梨がおかしいことに気が付いたんだろう。





「…分かんない、

でも、聞いても違うって言うし…」


そう俺が言って手すりに手を掛けたとき。





―バンッ!!



「翔太~っ!!!」

やけに甲高いそんな。声?


…そんな声を聞けば何故か背筋がゾゾっとなる。




っ!?


うわ、出たっ、



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