君は僕のもの
さっきまでは結構?感動的な感じだったのに、樹の変な一言で全部がぶち壊しになったような気がする。
「…な、な、何言ってんの!?」
泣いてたくせして、樹の問題発言に驚くあたし。
「だってそうでしょ?
だから持ってたんだよね?…こんなモノ」
あたしに突き付けるようにアレを目の前でユラユラさせる。
「…っば!!
違うもんっ!…美菜があたしに渡して…」
「やっぱそうなんだ…っ
じゃぁ…、愛梨は本当はそんなこと、考えてなかったんだね、ごめんごめんっ」
クスクスと笑いながらもあたしから手を離すと、そのままベッドに座ってジッと…、吸い込まれそうな瞳であたしを見つめた。
あたしをからかってるんだ、
わざとこんなこと言うんだ、
「…ごめんね、誤解しちゃって
愛梨はそんな変な子じゃないもんね…?」
「……っ、」
意地悪。
でも今は…、
それでも樹に触れてほしいって、…そう思ってる自分がいた。