君は僕のもの
突然のことに少し驚きながらも、受け入れるようにあたしは目を閉じた。
「…愛梨、可愛い」
珍しくそんなことを樹が言うから、思わずあたしの顔は熱くなっていく、
すると樹はベッドにゆっくりとあたしを押し倒した。
「…あれ?
今日は嫌だとか言わないんだ?」
クスッと笑いながら樹はそう言うと、自分の指を絡ませるようにあたしの髪を触る。
樹はいつものように意地悪な質問ばっかりで。
「…性格悪い…っ」
あたしの上にまたがるような体勢の樹を見上げて、キッと睨みつけるようにそう言った。
「でも、そんな俺のこと好きなのは誰?」
髪を撫でていた手がスルリと少しずつ下の方へ滑り落ちて、その手はゆっくりとあたしの唇を撫でるように触れた。
「…知らないっ、」
ジッとあたしを見つめる樹の視線から逃げるように、
「ふはは…っ、」
樹は声を出しながらそう笑って、ゆっくりとまた唇を重ねた。
今度は少し角度が変わって、その口の隙間から樹の熱い舌が絡むように侵入してきて…
「…ん、……っ」
あたしの口内を掻き乱すように、どんどんあたしに麻酔のようなものをかけていく。