君は僕のもの
樹のキスに酔いしれて、ボーっとするあたし。
…このまま溶けちゃう。
そんな感覚。
「…キスだけでそんなエロい顔すんなよ」
少ししてから唇を離した樹がそう言う。
そんな言葉の単語一つ一つにいちいた反応したあたしの顔は、ボッと熱くなっていく。
「そんなこと、…ない」
樹の目を見ることが出来ずに、
少し伏し目がちにあたしは言う。
「ふーん…」
またいつもの余裕な笑みを浮かべると、
少しずつあたしの浴衣の隙間から手を忍ばせ、
「…何かこういう格好って、
脱がしたくなる」
と…、
またもや問題発言。
「…っ!?」
スルリと滑るようにあたしの素肌に辿り着いた樹の手が、
触れるか触れないかのギリギリの感じであたしに触れるから…
「…んっ、」
そんな声が漏れてしまう。