君は僕のもの
それからあたしは、樹の思惑通りに…
初めて味わった痛みも、気付けば嬉しさに変わって、…結ばれたことに喜びを感じた。
「…んっ…」
眠りについていたあたしは、ゆっくりと瞼を開ける。
「起きた…?」
もう一度だけ目を見開いてみれば、そこにはあたしの頭を撫でながら微笑む彼がいた。
…上半身、裸の樹をみて思い出す。
あ、…あたし、
そう思うと一瞬で顔が熱くなる。
「昨日の愛梨…
凄い可愛かったよ?」
その頭を撫でていた手を滑らせて、あたしの頬に触れながら…
いつものようにクスッと笑う。
「なっ…!」
そう思って起き上がろうとした時、身体に激痛が走った。
…痛っ…!!
なにこれ…っ、
「大丈夫?」
そんなあたしを見て、樹は心配そうに顔を覗き込む。
「…だ、大丈夫っ」
「…昨日、しすぎたかな?」
あたしをからかうようにそう言う、
何だかんだ、
あたしは昨日…、初めてだったのにも関わらずに、
樹の体力が続く限り、…うん、その…、ね?