君は僕のもの




「誰に電話かけたんだよ…」

いつもより低い声で俺はそう翔太に聞く。




「…誰って、…そのね?


生徒会の奴」


小さい声で言うと翔太はまた手を合わせて、目を瞑る。




「お願いっ!

…実は生徒会の奴にも頼まれてて…っ」



そんなこと聞いてないんだけど、

とか思いながらも黙り込んで何も言わない俺。





「ま、頼んだよっ!」

俺の肩をポンッと叩いて満足そうに笑う翔太。



ふざけてる、ふざけ過ぎてる。






これがさっきまでの間に起きたこと。





「…だから、何で俺が…?」


珍しく感情的になって俺は聞き返す。





「仕方ないよ…、樹の顔がいけない!

…そもそもの原因は、整った顔で生まれたことにある!」



だから俺は悪くないんだとか言って、堂々とした表情をする翔太。


するとそのまま先に教室へ帰ると言って戻って行った、



愛梨になんて説明すればいいんだ…?

柄にもなく俺は少しばかり誰もいなくなった屋上で頭を抱えていた。



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