君は僕のもの
「…あのさぁ、」
またまた再び大きなため息をつく。
「あっ!!…君たちちょっと帰ってくれない?」
溜め息をついたすぐ後に、翔太が俺のそばに来てそんなことを言う。
「はぁ?
…あたしこれから矢上くんと文化祭回るやくそくしたんだけど!!」
得意げにその女は言ってつかさず俺のそばまで来て、手を差し出すようにした。
何?
…手を繋げってこと?
するとまた…、
「空気、読めないの?君」
お前が言うことじゃないだろ…、と思いつつも翔太のそんな発言に驚く俺。
「…つか、何なの?」
女も俺に向けてた笑顔は何処へ…?って思うくらいの表情で翔太に負けじと言い返す。
気が強いな、コイツ。
「逆に聞くけど…
何なの?」
翔太も半笑いでそう聞き返す。
「…あ゛ー、
マジでお前ウザい!…帰ろっ」
女はそう言うと周りの女二人を連れて教室を出ていった。