君は僕のもの
ちょっと待って…!
「こ…、ここって、」
「ラブホ」
「言わないでっ!!」
サラッとそんなことを言ってしまう樹にあたしは赤面する。
…真顔で、そんなセリフ、
言っちゃいけないでしょ…っ。
「…何しに来たの?」
「え、…ヤり「っだーっ!!」」
きっとこの後、とんでもないことを口にすると思ったあたしは、それをなんとか阻止した。
「…こんな格好で、恥ずかしいよっ」
そう…、
あたしたちはあの文化祭の格好のまま…。
「…いいじゃん」
あたしを下から上へ舐めまわすように見ると、悪戯な笑みを浮かべてみせた。
何か考えてる…、
…ん、でも考えは分かるか。
「よし…っ」
樹はそう言うとあたしの腕を引いてその中に入って行く。
「…ちょっと、…ねぇ!マズイでしょーっ!!」
「…。」
シカトですか…?