君は僕のもの
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「…んっ…」
あたしはゆっくりと目を開けた、
…あの後、寝ちゃったんだ。
なんて考えて、一人で顔を赤らめる。
「…樹?」
樹の肩を叩く、
けど…、
「寝てる…」
そんな樹の寝顔を見てあたしはクスッと笑ってしまう。
…綺麗な顔だな、って。
そして何より大好きな人の寝顔。
面倒くさがりだし、すぐ怒るし、すぐ拗ねる。
けど、そんな彼だから好きになったんだ…
「…ん、愛梨?」
薄く目を開くと樹はあたしを抱きよせて、
「好きだよ、」
そう囁いた。
いつだって余裕なのは樹。
主導権は樹。
けどそれでいいの…、
「…ねぇ、…せっかく起きたしもう一回」
悪戯な笑みを浮かべてそう言うと、あたしを押し倒す。
「や、っやだよぉ!!」
「何で…?減るもんじゃないし」
…それで、いいの?
この自己中っぷりはなかなか直らなそうです。
―end、