君は僕のもの
「なんでしょうかじゃねーんだよっ!!」
その中の一人がそう言って怒鳴ると、あたしのを壁の方へ突き飛ばした。
「痛っ…!!」
その拍子に持っていたコーヒー牛乳があたしの手から落ちた。
…あっ、きっと樹に怒られるよ、
でも今はそれどころではない。
「お前さぁ、矢上樹のこと狙ってんだろっ?
…はっきりゆうけど、矢上はアンタじゃなくて結華に気があるんだよ!!」
へ…っ?
この人はいったい何を言っているんだ。
…と、
かなり驚いていると、隣にいる城田さんがニヤリと笑った。
やだな…、こういう子。
「狙ってるってゆうか…
あたし幼馴染なだけ…っ「んなこと聞いてねーんだよっ!!」」
そういうと城田さんは、あたしの制服のワイシャツの襟をグイッと掴んだ。
…に、二重人格!?、
いくらこうゆうことに慣れているあたしでも、
やっぱり、…強気な性格じゃないしなんの免疫もついていないし。
「樹くんに近付くなっ、
…分かる?お前みたいなドブスは、消えろって言ってんだよっ!!』
な、なんて人だ、この人は。
「で…、でも」
そう言って言葉が詰まる。
何にも言い返せない、何故ならあたしは弱いから。
大体こんなあたしがこんな場所に連れてこられた時から勝算なんてないわけで。