君は僕のもの
「…言ったって何を、」
「自分でも分かんねぇーんだよっ!
…でも、俺と話したあとから愛ちゃん元気なくなっちゃって…」
あー、
…それはきっと明らかにお前が原因だな。
「…何を話したか覚えてないわけ?」
とりあえずそう聞き返してみる、
「んーっ、
それは…ちょっと、ね?」
あ、きっと何かに気付いた。
けど、コイツがこういう顔をする時は、聞かない方がいいのかもしれない。
それに俺は、そんなしつこく人に聞いたり聞かれたりするのは好きじゃないし。
「いいわ、やっぱ」
そう言うとフゥっと小さく息を吐いた。
隣では、本当にいいの?
なんて顔をしている翔太の姿があったけど、
「だからいいよ」
少しだけ笑うと、俺は自分の席に移動した。
後ろで何か翔太の言ってる声が聞こえたけど、とりあえず無視。
自分の席に座ってボーっとする、
あー、やっぱり気になる…、かもしんない。
だけどそんなしつこい男にはなりたくない。
と俺の中では、そんな結論が出ていた。