君は僕のもの




「は?

…俺、コーヒー牛乳が飲みたかったんだけど」

別にこんなコーヒー牛乳なんてどうだっていいし、いつだって買える。



でもこんなことで自分の苛々を愛梨にぶつける自分が男として、何か情けないっていうか…


ガキだなぁ…って。




「え、でも…」

泣きそうな顔で愛梨はそう言う。


だからもう、止めよう。

こんな事がしたいわけじゃないだろ?


…本当は心配だったからここにきた。


「大丈夫?」って一言、そう言いに来ただけ…



ただ…、それだけ、




「つか、愛梨ってドン臭いよ、本当に」


「…っ、」



あ、きっと愛梨は泣く。

分かっているのに…




「そんなんじゃ…

絶対、彼氏とか?男できないよ」


俺は、そう言って笑う。

最低だなこの男、とか心の中で思いつつも止まらない自分がいた。



「…。」


「なに?…シカト?」

何言ってんだ、?

違う、分かってるんだよ。無視じゃなくて何も言えないただそれだけのこと何だよ。



こんなに自分の性格が悪かったとは思っていなかったけど。



< 67 / 252 >

この作品をシェア

pagetop