君は僕のもの
何だか今日はたくさん無意識のうちに溜め息がでてしまう、
俺は机に顔を伏せてゆっくりと目を閉じた。
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──…。
─ガラガラ…
もう少しで夢の中に入りそになったその時、教室のドアを開ける音が聞こえた。
「…す、すみませんっ」
その声の主は、見なくても誰だ分かる。
結局、遅刻したんじゃねぇか…
そんなことを少し思う。
「何だお前、寝坊か?」
隣のクラスの担任だったっけ?
英語の教師の変なうさんくさい男がそう聞く。
「あ、…はいっ」
申し訳なさそうに、眉毛を八の字にして彼女はそう言う。
そんな姿に少しばかり笑えてきてしまう。
馬鹿だな、…なんて思ってしまう。
俺がちゃんと、いつも通り迎えに行くことができたらな…
…なんて。
彼女の後姿を見ながらそんな気持ちになった。
そしてまた授業は再開されて、
俺はまた机に伏せて目を閉じて、色んなことを考える。
誰かの視線を少しだけ感じながら。