キミの音を聴きたくて
「ねえ、あれって生徒会長じゃない?」
「きゃーっ、公開告白だよ!」
日々ちゃんと相川さんが口々にそう耳打ちしてくる。
告白……。
もちろん、最初からわかっていた。
天音先輩はかっこいいし、頼りになるし、モテると思う。
けれど、いざそれを目の当たりにすると、胸が苦しくなる。
「……ごめんね。
その気持ちには応えれれない」
その口調に、ため息をつきながら思い出した。
そうだ。
天音先輩は、学校では仮面を被っている。
あのポーカーフェイスな先輩を他の人は知らないんだ。