キミの音を聴きたくて
冬
雪に誓う思い出
外はクリスマスムードで包まれている。
雪は降っていないけれど、時間が流れるのは早くもう冬だ。
そんな中。
私達の会話の中心は、勉強のことばかりだ。
「音中さん、また学年1位!?」
なぜなら、私の学校では2学期末テストが返却される時期だから。
私の席へとやって来た錦戸くんが声をあげた。
席替えをして隣の席でなくなったけれど、彼は今でも親しくしてくれている。
用事がなくてもよく来るけれど、彼とはやっぱり話しやすいから大丈夫だ。
というか、理由なんてなくても話してくれる存在がいて心強いのも確か。
「まぁ、うん」
前よりリラックスして話せるようになったからか、会話も続くようになった。
それに、気のせいかもしれないけれど友達が増えたように感じる。