キミの音を聴きたくて


「あの……。
音中さんのことが、好きですっ……!」



……はい?



今、とんでもない言葉が聞こえたような気がした。



きっと私がおかしな妄想をしているだけなのだろうけれど。
それにしては、彼の顔が赤い。




「俺と付き合ってくれませんか?」



「え……?」



今までにないくらいの素っ頓狂な声を出してしまった。



嘘でしょう?



本当に、こんなに心臓に悪いことはやめてほしい。




まさか……あの錦戸くんが、私のことを好き?



これは一体どんな経緯があるのだろうか。

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