純情オレンジ




「ほ、本当に…?」



「ほんとだよ。嘘ついてこんなこと言わない。…言えないよ」



徐々に小さくなっていく声



静まり返った部屋の中とアロマキャンドルの小さな灯りが、妙に私達を緊張させた




「…凛花は、どうなの?私のこと…どう思ってる?」



もちろん、その答えは決まっている



…はずなのに、逆に考えてみるようになった



私達が両思いで、仮に付き合うとなったら…周りが黙ってないだろう



女の子同士なんて絶対に反対されるし



私はともかく、みかんちゃんにまで被害が出てしまうかもしれない



だから…




< 316 / 321 >

この作品をシェア

pagetop