純情オレンジ
そう言って灯りを消す準備に取り掛かる
消し終わった後は部屋がまた薄暗くなる
よし、これでもう帰ろう
そう思ってた矢先
隣から手をギュッと握られた
「え?みかん、ちゃん…?」
「…ほんとは、まだ帰ってほしくないよ。ずっとずっと……ここにいてほしい…」
そう言われ、何も返せずにいる私
脈がドキドキとうるさく鳴る
私も…みかんちゃんとずっといたい
すぐに好きって言いたい
このもどかしい気持ちが消えないまま
時はただ、過ぎていくばかりだった