【完】きみしょーこーぐん。
きみがすき
“だいすきなひと”に“友チョコ”を渡してしまったお馬鹿な私。
鈴鹿まほ。
高校2年生。
絶賛後悔中である……。
「まーほー。もーすぐホワイトデーなのになにしょげてるのよ」
「すーちゃん!だって“友チョコ”って言っちゃったんだよ…?」
親友のすーちゃんは呆れた顔をして「はあーーー」と盛大なため息をつく。
すーちゃんから大きな幸せがバイバイしちゃった…。
でもさ、“友チョコ”だよ?
男友達に対する“友チョコ”って普通、同情みたいな意味に感じない?
どーせ彼女いないんだし、誰にももらえないんだから私があげるよ?みたいな。
考えすぎかな…??
「ううううう~」
でも私の“だいすきなひと”は生意気にそれなりにモテちゃったりしてるわけで…。
私が作った所詮“友チョコ”なんてさ、林の中の木……いや、森の中の木だよ。
本命チョコの方が大事で美味しく感じるに違いない。
気持ちは私も本命だけどね…。
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