【完】きみしょーこーぐん。



「お前も俺のこと好きなんだと思ってた」




狭山の言葉に驚いて目を丸くする。


私が狭山のこと好きだったってバレてたんだ。

って、それもあるけど…。


今狭山、お前もっていった?

お前“も”?



まさか…狭山って…




「私のこと、好き、なの…?」




あの、狭山が?

モテモテな、狭山が?


嘘だ。

それこそ嘘だよね?


でも、狭山は少し赤くなったけどハッキリ




「好きだよ」




って言った。

私の目を見て。


狭山が私を好き…。



その言葉を聞いた瞬間、堰が切れたように私の目から温かいものが流れた。


こんなこと、ないと思ってた。

狭山が私を好きなんて…。


そんなに嬉しいことって、ないよ。



急に泣き出した私に焦った狭山は、




「えっ?ちょっ!?どーしたんだよ?」



あたふたしていた。

なんか、可愛い。


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