1 week
夜、帰ってきた宇宙に仕方なく日向くんの話をした。

「この前泥棒捕まえてくれた男の子覚えてる?」

宇宙はビックリして私を見た。

「何?」

「何ってあのイケメン大学生の事だろ?

アイツとなんかあったのか?」

私の妄想もなかなかだけど…
宇宙の頭の中もどうかしてる。

「あんな若い子と子持ちのおばさんに何かあると思うワケ?

宇宙の頭って色ボケしてるんじゃない?」

「い、色ボケって何だよ!

で、あのイケメンが何だって言うんだ。」

日向くんの話を宇宙にはしたくなかったが
私は夕方頼まれた事を話した。

「友だちの女の子がね、ストーカーまがいの男に盗撮されてるって言うんだけど…

相談に乗ってあげてくれない?」

宇宙は冷たく言った。

「それならとりあえず派出所に来るように言ってよ。

個人的に頼まれてもさ。」

「わかってるよ。

私もそう言った。

話しとくから派出所に行ってみてって。

だから相談に行ったらちゃんと話し聞いてあげてよね。」

宇宙は面倒事が嫌いだ。

そりゃいつも面倒な事を解決する仕事だから
家の中まで持ち込まれるとウンザリする気持ちもわかる。

宇宙はいつからこんなに男になったんだろう。

昔は正義感に溢れてて包容力があってカッコよかったのに。
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