1 week

Wednesday

私は昨日店主にもらった美術館のチケットの話を宇宙にしなかった。

宇宙の次の休みがいつなのかも知らない。

「秋吉さん、美術館はいつにしましたか？」

「え？」

早速聞かれてすぐに答えが見つからなかった。

「あの、主人じゃなきゃダメですかね？」

店主は見ていた本から目を外し、私の方を見た。

「ダメですよ。絶対にご主人と行くべきです。」

私は何とか言い訳して宇宙と行くのを避けたかった。

「なかなか合う休みが無くて…」

「じゃあこうしましょう。

次のご主人のお休みに合わせて有給休暇を取るということにしましょう。」

店主がここまで言うので断れなくなった。

今夜また宇宙に話さなきゃいけないと思うと気が重かった。

夕方、いつもより少し遅い時間に日向くんがやってきた。

「夏月さん、ありがとうございます。

友達の件、ご主人に話して

一度調べてもらえることになりました。」

宇宙が親身になって話を聞いてくれたことに感謝して
その夜家に帰った。