1 week
Thursday
その夜、宇宙に抱きしめられていつの間にか眠ってしまった。

朝起きると渇いた身体が潤って
女として宇宙を見てる自分がいる。

隣で眠ってる宇宙が目を覚まし、
私と目が合った。

「おはよう。」

「うん、おはよう。」

なんとなく照れくさかった。

「今日、例の大学生に会ってくるよ。」

宇宙も恥ずかしいようでなかなか目を合わせない。

「頼むね。」

「あのさ、あの大学生と何かあるの?」

「え?」

「いや、やけに親しげだからさ。」

なんとも言えない感情が私に湧き上がる。

「もしかしてヤキモチ妬いてるの?」

「バカか?違うって!」

宇宙が私にヤキモチ妬くなんて嬉しいような
楽しいような…

それにしてもあのイケメン大学生と私に何かあると思うなんて…

どう考えてもそんな対象じゃないと思うんだけど…

宇宙が私を抱きたくなったのは日向くんのおかげかもしれない。

その日、古本屋に行くと店主は私をみてニコニコしている。

「何か厄が落ちたみたいですね。」

「え?」

「今日の秋吉さんはキラキラしてますよ。」

「そうですか?」

「美術館いつになりましたか?」

「あ、急で申し訳ないんですけど明日お休み頂けますか?」

店主は笑って

「いいですよ。楽しい休日を。」

と言った。

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