1 week
「ここ覚えてる?」

海を見ながら宇宙が私に聞いた。

「うん。」

「俺、確かにお前に女を感じなくなってた。

でも…お前は羽海の母親で俺の妻だって事に変わりはない。

夫婦は恋人じゃないんだ。

男女の関係より優先することが沢山あるだろ?」

「だからって他の女と浮気するのを我慢しろっていうの?」

「今は誰ともしてないよ。」

「それを信じろって言うの?」

「信じろよ!」

「信じられないから終わりにしたいんじゃない。」

「夏月!

…それならお前はあの学生とどうなんだよ?」

「好きよ!惹かれてる!

この前キスされて心が動いたの!」

宇宙は私の頬を叩いた。

「黙れ!」

宇宙は泣いていた。

私も泣いた。

泣きたくなかったけど…
どうしようもなく悲しかった。

「おまえが浮気したら俺たちおしまいだろ?」

「だから終わりにしたいの。」

「羽海はどうなるんだよ?

お前は男のために羽海を捨てるのか?」

「そんな訳ないでしょう?」

「羽海にもお前にも俺が必要なはずだ。」

私もそう思ってる。

ホントは宇宙がいない世界で生きていく自信なんか無かった。









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