恋する猫と魔法使い
❤第1章❤
アタシのご主人は魔法使い!?
【カンナ】
あ、誰かがこの道を通り過ぎる。
その気配を感じるとアタシは喉を鳴らした。
お願い、どうか気づいて・・・
その人の視線はアタシの狙い通りこちらに向けられる。
そして、その人がアタシを抱っこすると優しく撫でてくれる。
「いい子だね。君のご主人様は?」
彼がそう言うとアタシは寂しそうに喉を鳴らして彼へ思いを伝えようとする。
「そっか。君、野良なんだね。」
彼は考えるようにして私を抱きかかえ保健所へと連れて行った。
そこには沢山の捨て猫や野良猫、捨て犬がいた。
彼は保健所の人に頭を下げ行ってしまう。