恋する猫と魔法使い
黒の魔法
【ナツカ】
俺は彼女を逃がすとルカさんに向き直り、流花さんを真っ直ぐ見つめる。
ルカさんは俺の表情を見ると、大声を上げて笑い出した。
「相変わらずだな。お前」
「なにがだ」
俺は流花さんに向かい大きな声で怒鳴りつけるように言い睨みつけた。
すると、ルカさんは俺を見てまた笑い続ける。
「あの子を連れ浚ってオレが代わりに可愛がってやろうと思ったんだがお前に邪魔された。お前には用はない。」
「ルカさん、アンタにはコウモリがいただろう。」