恋する猫と魔法使い
「コウモリか。お前はやっぱり名前で呼んでくれないんだな。コニーはオレの相棒だよ。あの子は白だからな・・・。ペットにでもしようと思ったんだが・・・。」
俺はルカさんに背を向け、また小屋の中へ戻ろうとする。
「あいつなら人間界に逃がした。勝手にしろ。」
ルカさんはフッと笑い言った。
「人間界まで追いかける気はないね。闇の魔法使いにとって人間は危険さ。十字架に近い。」
俺は一人うなずいて小屋のドアノブに手を掛けようとした。
しかし、ルカさんの言葉で俺の動きは停止してしまう。
「同じ種の魔法使いとして言っておく。お前こそあの子をどうやってこっちの世界に戻すんだ?」