恋する猫と魔法使い
だから、アタシは彼を待ち続けた。





そして、アタシの予想通り彼はまたアタシに会いに来てくれた。

彼はアタシに優しい声で『待たせてごめんね。』と言ってアタシを連れて帰ってくれた。

その胸に抱かれて揺れるのがとても気持ちよくてアタシはつい眠ってしまいそうになっていた。

動物病院へ行って予防の注射をしてアタシは正式にちょっぴり変な彼の飼い猫になりました。

彼は家に着くと汚れていたアタシをシャワーに入れてくれて伸びきった爪も切ってくれた。

そして、彼が手に持っていた小さな黄緑色のチョーカーを見てアタシに話しかける。


『白かったんだね。汚れていたから茶色だと思っていたよ。黄緑色も似合うかな。』


彼は黄緑色だと言っているけれどアタシには色の違いがよくわからない。

だけど、彼がくれる初めてのプレゼントが嬉しくてついまた喉を鳴らしてしまう。
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表紙・目次

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