恋する猫と魔法使い
「どうした?俺、なにか間違ったことしたか?全て間違えているような気がするけど…。」
アタシは心配してくれる彼に慌てて首を横に振って涙の訳を話す。
「捨てられたような気がして・・・。ナツカに」
アタシが彼にそう言うと彼はアタシの肩を掴み安心させるように言う。
「ナツカっていうのはキミの兄ちゃん?彼氏?」
アタシは考えて目の前の彼に小さく震える声で『お兄ちゃん』と言った。
彼はアタシの背中を安心させるように優しく撫でて言う。
「んな訳、ねぇだろう。だってこんな綺麗な新品の白いワンピースを着せてくれる兄ちゃんなんだろ?本当に捨てるとしたらもっとどうでもいい服着せるだろう。」