恋する猫と魔法使い
楓君の月の光が反射して輝く瞳を見つめアタシは大きくうなずいた。

ずっと欲しかった名前をやっともらえてとても嬉しかった。

例えそれがナツカからの贈り物じゃないとしても、こんなに優しい人から貰えて嬉しかった。


――ありがとう。絶対大切にするから…。


そう思ったときナツカのことがまた頭の中に過った。

多分、ナツカはアタシの話なんか聞いてくれないだろう。

黒の魔法使いの使い魔が、人を不幸にする悪役の魔法使いの使い魔が幸せだったらきっとおかしい。

黒の魔法使いの使い魔が白いだけでも変なのに・・・

だからゾラ君に全部聞いてもらおう。

ゾラ君は優しいイメージだからアタシの話も聞いてくれる。

でも、そしたらミアさんは?

そんなこと一人で考えているとアタシはリツ君の隣で眠っていた。
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