恋する猫と魔法使い

ゾラ君はニコニコとアタシに笑いながら言う。

　
「ごめん、オレ両量悪いからさｗ。ナツカのことで悩んでるんでしょ？言ってみて」

　
ゾラ君はアタシの心を見抜いているようにそう言ってきた。

そして一人続けて言う。
　

「アイツのことは一度は悩むんだよな。黒の魔法使いってそういうもんだから。特にアイツは誤解されやすいんだよ。」
　

アタシはその言葉に首を傾げた。

ゾラ君は地面に座っていたアタシを立ち上がらせようと手を差し出す。
　

「お手をどうぞ、姫。」