恋する猫と魔法使い

使い魔たちの言う“魔法度ランク”というものをアタシが下げてしまうことになってしまうかもしれない。


「ウル、おいで‼」


ナツカより若い魔法使いの声が聞こえ烏が声のする方に向かって行く。


「ウル、いい子だ。さすが俺の使い魔だな。」


烏は嬉しそうに若い魔法使いに顔を擦り付ける。

アタシはその様子を思わず見行ってしまう。

そんなアタシの様子を見てフクロウが何かを思い出しアタシを誘惑するように口を開いた。


「そういえば、ナツカくんは名前を付けない主義だったなぁ。きみも欲しいんじゃないか？」


その言葉はきっとアタシとナツカを引き離そうとする言葉だ。

アタシはフクロウの言葉を無視する。

するとフクロウはアタシに最初に近づいてきた大きな犬をみて話し出す。