中2の私と高2の君



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塾に着くなりるうちゃんが入り口の所に立っていた。



遠くから見ても美少女だなっていうのがすぐ分かる。

紅花女子のセーラー服はいかにものお嬢様感があって目立つ。




「瑞葵くんっ!」




相変わらずの弾けた笑顔で俺に手を振る。

もちろん笑い返して俺も手を振る。




「るうちゃん。どうしたの?誰か待ってた?」


「もちろん瑞葵を待ってたんだよ!」


え?


俺の事?

しかももちろんって…なんか恥ずかしい…けど嫌じゃない




「勉強の事?」



「ううん…あの…ね…」



少し頬を赤らめながら俯いた。



少しモジモジしていて可愛い…



こんな小動物みたいな姿、ほかのオトコだったら襲ってるんだろうな…

俺も少しやばい…




「千里高校の文化祭…友達と言ってもいい?」



今にも消えそうなほどの声。

よっぽど緊張してた?
ホントに無垢だよね…





文化祭…来てくれるんだ…

「いいよ。俺は2のEだから良かったら来てね。」



声のトーンは至ってフツーだけど、心の中はフツーじゃいられなかった。


「うん!絶対行く!ありがとう。」


るうちゃんは明るく笑った。

やっぱりその笑顔好き。






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