中2の私と高2の君
彼が振り返って立ち去ろうとした。




ここでバイバイしたらもう話せなくなっちゃうの?


あの笑顔を向けてもらえない?



やだよ…



また喋りたい。



これで終わらせたくないよ…









そう考えたらいてもたってもいられなくて、

「待ってくださいっ…」

思わず袖を掴んで引き止めた。




「あのっ、私!海原 るうっていいます!また…また勉強教えてください!」

少し驚いてるみたい。





だよね…

私もビックリだもん。

自分でも凄いことしたな〜って思う…


「ハハッ…いーよ!俺は加刈 瑞葵!るうちゃんって紅女?」


紅女っていうのは、私通ってる紅花女子のこと。


「うんっ!あの…瑞葵くんは高校生?」


明らかに大人っぽいし…

「そーだよ。千里高校。」


千里高校?ってちょー有名進学校じゃん!


頭良いんだ。


教え方わかり易かったしな〜


「えーと…とりあえずLINE交換する?」


「うんっ!」





この時の私はもう分かってた。





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