朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令


「まああ、なんて綺麗なんでしょう。王女様……いえ、もう王妃様ですね。私、もう感動して泣きそうです」


完成した花嫁姿の私を見て、ルーシアが鏡を持ったまま頬を紅潮させる。王妃様だなんて。なんだかくすぐったい。


「いつもより高いヒールを履いていますからね、転ばないように気をつけてくださいよ」

「はい。お母様みたいね、ルーシア」


ふと祖国のお母様のことを思い出す。転ばないように気をつけてって、何度言われたっけ。

ボートレイト伯爵がこの国を出て二日。来る時は私もいたし荷物もあったからゆっくり移動して三日かかったけど、今回はどうかしら。もしかしたらもうアミルカに着いているかも。

お母様はどうしているだろう。病状は少しは落ち着いたのかな。私が国を裏切ってエドガーの花嫁になると知ったら、余計に悪くなったりして。

ねえ、お母様。私、結婚するのよ。エドガーの妻になるの。ドレス姿、見てほしかったな。あとで肖像画を贈っても、きっと喜んでもらえないよね。もう私を許すことなんてないかもしれない。

ごめんなさいお母様。きっとお母様はこんな風になるために、私を育てたんじゃないのにね。役に立たない娘だと思っていることでしょう。


「王妃様……どうされました?」


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