朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
ブルーの目がこちらをとらえる。私に気づいたエドガーが眩しい笑顔で近づいてきた。センテムの腕を離すと、エドガーが代わりに手を差し出す。
「誰かと思った。とても綺麗だ、ミリィ」
「あ、あ、あなたの方がよっぽど綺麗だわ……!」
おかげで言葉を失っていたわよ。手を預けてそう言うと、エドガーは虚をつかれたような顔をし、次の瞬間周りの皆が笑いだした。
「な、なによう」
「そりゃあ、花嫁が新郎を綺麗だなんて褒めるからだろ」
「素直な感想なのに」
でもやっぱり、男の人に綺麗なんて言うのは失礼だったかしら。口を尖らせると、エドガーも笑った。
「絶対にお前の方が綺麗だよ、ミリィ。間違いなく世界で一番だ」
手の甲にグローブ越しにキスをされる。それまで緊張でドキドキしていた胸が余計に跳ねた。
「さあ、行こう。段取りは覚えているな?」
「ええ」
いよいよだわ。緊張で声が震えた私の手を離し、代わりに腕をさし出すエドガー。
「周りは気にしなくていい。俺だけを見てろ」
うなずき、二人で歩き出す。時計をにらんでいたルーシアが今だと号令を出すと、親衛隊が聖堂の巨大な木の扉を開いた。