朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
オーケンが一喝すると、まだざわざわする傍聴人の後ろの扉が開いた。入ってきたのは、兵士に連れられた縄で手と体を縛られて繋がれた人々。全部で七人いる。その人たちの顔に見覚えがあった私は、思わず立ち上がった。かなり汚れてやつれているし、不精髭も生えている。けど、彼らは……。
「この者たちは、アミルカの兵士。そうですな、王妃」
そうだわ。お兄様たちと一緒に剣の稽古をしていた、歳の近い若い人たちだ。彼らがアミルカに潜入させられていた兵士だったんだ。彼らは乱暴にその場に座らされる。
「聞け、皆の者。王妃は元敵国の王であった国王陛下殺害のため、この国にやってきたのだ」
ざわざわしていた傍聴人が、今度はしんとなる。みんな注意して、オーケンの次の言葉を待っているようだった。
「このようにアミルカの兵士をシャイレンドルフに潜入させ、宮殿の中へ招き、暗殺の手引きをするつもりだったのは明白」
「ちょっと待った。そいつらがアミルカの兵士だという証拠はどこにある」
とある傍聴人の男の人が質問を投げかけると、オーケンは太い腕で先頭にいた兵士の腕をつかみ、着ていた服を肩のところで破り去った。
「この刺青を見よ。これはアミルカの兵士が王に忠誠を誓うために全員が彫られるという有名なものだ」
兵士のたくましい肩には、お父様がかぶっていた王冠をモチーフにした刺青がされていた。息を飲んでいるうちに、兵士たちの服が次々に破られ、全員分の刺青があらわにされる。