朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令


「そんな……」

「あんなに仲睦まじくされていたのに……」


国民から落胆と怒りが入り混じった声が聞こえてきた。どうしよう。なんて誤魔化せばいいのかしら。


「彼女の部屋に、祖国からの手紙も残っていた。これが動かぬ証拠だ」


それはたしかに、私の部屋にあったお母様からの手紙だった。病に倒れた時にボートレイト伯爵に持たせた手紙。すぐに燃やすべきだったのだけど、これがお母様と最後のやりとりになるかもと思ったらなかなか捨てられずにいた。

この人、どうやったかわからないけど、夜中に勝手に私の部屋に入ってそこらじゅうを漁ったのね。朝感じた違和感はそのためだったんだ。オーケンかその部下が私の部屋を荒らし、元通りに戻していったということか。


「王妃を捕えろ!」


オーケンが裏返りそうなほどの怒号を放つ。すると、護衛のためにそばにいた兵士たちが躊躇するように、でもゆっくりと私の方へと近づいてきた。


「やめてください! 私は、エドガーを殺そうとなんてしていない。私は彼を愛してるの。ねえ、あなたは知ってるでしょセンテム」


たしかに最初はエドガーを暗殺するためにこの国に来た。それは間違いがない。でも今は、そんな気、お砂糖の粒ほども残っていない。

助けを求めようとセンテムを見るけど、彼は悲しそうな顔で私の腕をひねりあげた。


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