朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令


「王妃様、こちらへ」


セリフだけは丁寧なセンテムが、私をどこかに連れていこうとする。ボートレイト伯爵が入れられていた地下牢だろうか。それとももっと悪いところ?

足を踏ん張って耐えようとする。そんな私の腰に、ルーシアが抱きついた。


「私は王妃様の味方です!」

「ルーシア」

「私はすぐ近くで王妃様を見てきました。あなたは純粋すぎて、ちょっとマヌケだけど、国王陛下を想う気持ちは本物だと伝わってきます。私はあなたを信じています!」


歯を食いしばり、私をその場にとどめようと顔を真っ赤にして踏ん張るルーシア。その顔を見ていたら、胸が熱くなった。


「ええい離せ、女中風情が!」


業を煮やしたオーケンが、階段を昇ってきてルーシアの頬をひっぱたく。ルーシアは平手を受けて、床に転んだ。


「ルーシア!」


なんてことを。女の人を殴るだなんて。女中風情ですって? よくもそんなことを言えたわね。

何かひどい罵声を浴びせようと息を吸い込んだ時、閉じられていた扉が勢いよく開いた。外の光が差し込み、光の帯がアミルカの兵士たちを照らした。


「何の騒ぎだ。王妃から手を離せ」


それは親衛隊を引きつれたエドガーだった。金の髪が日の光を受けてきらきらと輝く。ブルーの目は赤く染まってしまいそうなほど怒りに燃えていた。

国民や偉い人たちの前ではいつも爽やか好青年だったエドガーが、怒りを露わにしている……。


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