朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
エドガーの手が、背中のリボンをほどく。胸まではだけだドレスを押さえる間もなく鎖骨を甘噛みされ、思わず声が出た。
「ちょ、こんなところで……」
「誰も来ないから心配するな」
「でも」
「今日は休日だ。好きにさせてもらう」
覚えたての快感に抗えない私をこんなところで翻弄するあなたは甘くて、やっぱり意地悪だ。
あっという間に汗ばんだ肌に、幾度となく口づけを落とすエドガー。私の胸にも、鮮やかな花が咲いた。
エドガーは私を抱くとき、何かを手放すまいと必死になっているように見える。胸の奥深くに刻み込まれた孤独を、必死で癒そうとしているようにも。
そんな彼が痛々しくて愛しくて、受け入れながらぎゅっと強く抱きしめた。もう大丈夫だよ。私はずっとあなたの傍にいる。そんな想いを込めて。
敵国から来た私を良く思わない人はまだたくさんいるだろう。あなたの地位を奪おうとする人も。戦争も、いつまた起きるかわからない。
でもエドガー。あなたとならきっと大丈夫。弱くて賢くない私だけど、それだけは信じてる。
儚くて美しいあなたは、実は誰よりも強いのだと。二人なら、強くなれるのだと。
今はただ、キスをして。もっともっと強く抱きしめて。
絶対に離れないわ。たとえあなたが私にはもう飽きたと言っても。鬱陶しがられても、ふたりでしわしわの老人になっても。何度でも、あなたの心を奪って見せる。だから……。
覚悟なさいませ、国王陛下。
【end】