朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
エドガー、まだかな。来てほしいような、ほしくないような。
彼のことを待っている間じゅう、胸の真ん中が苦しくて仕方がない。鼓動が早くて、息がしづらい。指の先が震えて、手のひらに汗がにじんでくる。
冷静になろうとしているのに、体がなかなか言うことを聞かない。ルーシアがいつもと同じ時間に運んできてくれた夕食もあまり食べられなかった。
こんなふうになったことなんて今までないのに。仕方ないか、産まれて初めて人を殺そうとしているんだもの。
もしかして、今夜はこないのかも。私との約束なんて忘れちゃったのかな。はあとため息をついた途端、ドアがノックされた。
「はい」
心臓が跳ねあがる。
「俺だ」
エドガーの声だ。震えそうになる手で、ドアを開ける。
「どうぞ」
仕事が終わったのだろう。王である彼はいつも持っている大きな剣を持っていなかった。マントもしておらず、いつも胸に付けている王家の紋章も金色の糸でできた飾りもない。
楽そうなシャツとズボンで現れた無防備な彼の姿に、なぜか余計に胸が跳ねた。